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菅原キク

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2011/10/24 (Mon) 18:15
実家の犬とわたし②

勢いがおさまらないので連続投稿

085_convert_20111024165628.jpg

「あぶない!!」

と叫んだ私にその犬は

「何を言ってるのか理解できない」

というような困った表情を向け、静止しました。




そして車にはねられてしまったのです。

あの時私が叫ばなければ、犬はそのまま道を渡り切っていたかもしれない。

でも私の言葉に動きを止め、犬ははねられてしまった。

パーンという何かが弾ける音と恐怖と痛みが音になったかのような悲鳴。

どんな擬音でも表現できない、身をすくませる悲鳴でした。


「うあああああああ!!」と私はしゃがみこみ、しばらく犬の結果を見ることができませんでした。

聞こえたのは走り去る車の音。

勇気をふりしぼって犬の方を見ると、その犬はまだ私を見つめ、ヨロヨロと歩み寄ろうとしていました。


私はとにかく怖かった。意味が全く分らなかった。

なぜこの見ず知らずの犬が、口から血を流し、立ち上がれなくなっているにもかかわらず、まだ私の方へ向ってくるのか。縋るような視線をはなさないのか。

そして私は


こうゆうのも火事場の馬鹿力というのか、見ず知らずの通行人を呼び止め(カールちゃんのおばさんは、カールちゃんが興奮状態なので一回家に戻った)

「犬、見ててください!」

ともはや命令をし、見ず知らずの美容院に駆け込み

「電話かしてください」

と泣きながら強要しました。

事情を聞いた父は、すぐに動物病院へ連れていくために迎えに行くと言ってくれました。

ほっとした私は、ひとまず犬のところへ戻りました。



犬は血を流し、無言。

私には「命にかかわる怪我」なのかそうでないのか分りません。ただひん死状態にも見える犬と共に父を待つ時間は、とんでもなく長く感じました。



父が来ません。

思い出しました。私はあまりにも動顛していたため「〇〇公園のそばの道」とは言ったものの、広い公園のどの辺にいるかを言い忘れてしまっていたのです。

今頃父はどこかをぐるぐる走っている。犬は無言で血を流している。私のせいで。


「やるしかない」

怪我の状況も分らぬ犬の身体の下へ手を差し込むのは、とても勇気のいることでした。

動かして内臓でも出てきてしまったら、私の手がすごい痛みを犬にあたえてしまったらどうしようかと。

しかし犬はぐったり無言のまま、私に抱きかかえられました。




号泣しながら血まみれの犬を抱き歩く姿が人にどう映ったか分りません。

とにかく振動をあたえないように、10キロ以上の重さの犬を徒歩10分位の距離の自宅まで必死で運びました。

血で手が滑り、涙と汗でメガネが曇る真っ白な視界の中、何とか犬を落とさず家に帰り着くことができました。



玄関先で犬を抱えてしばらく待っていると私たちを探していた父も戻り、カールちゃんの飼い主のおばさんも様子を見に来てくれました。



そして3人と一匹で動物病院へ向かうことになります。

その時はとにかく「犬をなんとか助けないと!」という気持ちだけだったのですが、動物病院で私と父はある選択を迫られることになるのです。


     つづく





 
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